![]()
〜2001年、佐倉南高校2年A組の壁画制作〜
管理人室の記録によると、6月21日にはわが2年A組は、まだ企画が決まっていませんでした。
6月28日の時点では「門の制作」となっています。
しかし、7月に入り、突然の企画変更(人はこれを担任のワガママと呼ぶ)が起こり、壁画制作に乗り換えたのでした。
もちろん、壁画制作の意図を説明して、クラスみんなの合意を得てからの乗り換えでした(え?違う?)。
写真による記録は、8月20日から始まっています。
横11M×縦6Mの壁画を制作する様子をここに公開します。
同様の企画を考える人たちの参考になれば幸いです。
<ここまでのあらすじ>
夏休みまでに、原画を決定する作業が行われました。
まず、今年の文化祭のテーマ「Smile」にふさわしい図柄であること。
また、きれいな色で、大人から子供までが楽しめる絵であること。
難しい調色が必要なく、むらなく塗ることのできる色であること。
複雑な線をできるだけ含まないこと。
こういう条件で、アニメのような図柄が良いだろうということになり、最終的には教育テレビで放映されている米国制作の幼児番組のキャラクターを使用することになりました。
この決定を受けて、ルーム長のチエが原画を完成しました。
<8月20日>
原画とその拡大コピーを使って、原寸に拡大するための計算をしています。
絵の中で線が折れ曲がっているところなど、原寸大に描くときにポイントとなる点を取り、その位置を縦・横の座標で表します。
その座標を、実際の紙のサイズに換算し、原寸での座標を拡大コピーに記入します。
2Aは一応、理数系クラスなのですが、けっこう手間がかかる作業でした。
<8月24日>

計算の作業と並行して、ロール紙をつないでキャンバスとなる紙を作る作業も始めました。
今回使ったロール紙は、ヤシマ産業株式会社さんのプロッター用紙(再生紙)です。模造紙よりも安価で、丈夫です。
これを6Mにカットし、両面テープでつないでいきました。

相変わらず、机上では計算が続いています。
間違ってやり直すこともたびたび。
こんな感じでロール紙をつないでいきます。
接着には幅1CMの両面テープを使用しています。
6Mを一気には貼れないので、50CM程度で区切って、慎重に貼っていました。
けっこう神経使います、この作業。
<8月28日>

この日は幸い、体育館の部活がいませんでした。
そこで、大きく広げて絵を拡大するときにポイントになる点の座標を打つ作業を開始しました。
巻き尺を2本、縦と横に使って、原画に書き込まれた計算結果を読み上げながら、1点ずつ鉛筆で書き込んでいきました。
地味な作業で、だんだん口数も減っていきました。
遠くから見るとこのような感じです。
このサイズが全体の3分の1弱です。
大きいでしょ。
<8月29日>

昨日と同じ作業が続きます。
この写真は座標の読み上げ係さんです。
縦の座標と横の座標が書いてある2枚の原画を持って、間違えないように読み上げています。
だんだん頭が混乱してくるのです。

一番端の方の点をプロットしています。
ひものように見えているのは巻き尺。
「ピース」とか言っておちゃらけてるのは、剣道部主将のT君(コードネーム・エスパー)です。

体育館以外にも作業はあります。
みんなで原画のカラーコピーを持って、打ち合わせ。
このときは何が問題になっていたんだっけ。
もう忘れてしまいました。
<8月30日>

まだまだ続く、プロット作業。
けっこう嫌気がさしています。

ので、気分転換にバレーボールをしました。
これでこの日は終わりました。
ま、こんな日があるのもまた良しです。
<9月5日>

ちょっと飛ばしてしまいましたが、今日からいよいよペン入れ開始。
鉛筆での下書きはもうできています。
下書きは、プロットした点をつなぎながら、なおかつ原画と同じになるように線を引いていきました。
それが全部終わって、この写真となりました。
これは、チエによる記念すべき初ペン入れの瞬間の写真です。

ちょっと暗いですけど。
作業場所は体育館ステージです。ほかに広げられる場所がなかったので。
下書きさえあれば、このように手分けしてペン入れができます。
ペンはマジックインキの極太を使用。
インクがすぐなくなるので、補充用インクを何本も用意しました。
これは安上がりです。
ポスカも補充インクがあればいいのに。

これも暗いですけど。
あっという間にこのように絵になりました。
ここまでくれば、あとは着色だ!
<9月20日>

またまた間が飛んでいます。
もう着色作業も半ばの写真。
今回は水性ペンキを100円ショップの洗面器に移して、少し薄め、同じく100円ショップの刷毛で塗りました。
色の調合にも洗面器は重宝です。刷毛も十分使えました。

このような感じに塗れております。
塗っている最中に紙が切れたり、塗りたてのところを踏んでしまったりというアクシデントは何度もありましたが、大した問題ではありませんでした。
このロール紙は、とても丈夫で、ペンキを塗るとさらに丈夫になる印象を受けました。
<9月25日〜27日>

そろそろ裏うちとなるブルーシートの出番です。
3.5M×5Mのシートを6枚継ぎ合わせます。
ブルーシートの縁にはあらかじめ穴が空いていて、ロープなどでしばれるのですが、実はこの穴の位置はシートごとにバラバラなのです。
だから、自分たちで穴を開けて鳩目リングをつける作業も行いました。

写真は、シートをロープでつないだ後、布テープで補強している様子。

絵の方はこのとおり、ほぼ完成。
3枚に分割して描いていたため、つなぎ目がうまくつながらないというトラブルもありましたが、大した問題ではありませんでした。
最後は、絵の下の横断幕の部分。
ここに文字を入れれば絵の完成です。

というわけで文字入れ。
書いているのは不言実行の男、ヤナセ。
文化祭のテーマが「Smile」だったので、「SMILE TOGETHER!」と入れました。
遠くに見えているのはブルーシート。

チエの手に乗るエスパー。深い意味なし。
エスパーの後ろには、マジックインキなどで汚してしまったステージを掃除しているスタッフが見えます。こういう地味な作業も大切です。
エスパーも手伝え!

そのころ教室では、制作過程を展示するための準備が着々と進んでいました。
デジカメで撮った写真をプリントアウトし、台紙に貼って説明を付ける作業を行っています。

ということで、体育館では絵が完成。
明日はブルーシートに絵を貼り付ける、難しい作業が待っています。
お疲れさまでした。
<9月28日・文化祭前日>
げっ、貼り合わせているところの画像が見つからない!
撮ったはずなのに。
えー、説明しますと、ブルーシートに両面テープを1M間隔ほどで貼っておきます。
貼る方向は、縦方向です。1M間隔で縦にビーッと長く貼ります。
一方で、絵を横方向にクルクルと巻いておきます。
そして、ブルーシートの端に巻いた絵をおき、絵を広げながらテープで貼っていきます。
1本の両面テープをはがしては、その位置まで絵を広げて貼り付ける。
そして次の両面テープをはがして、そこまで広げて貼る、その繰り返しです。
なかなか大変でした。
画像が見つかったらアップしますので。
これが貼り合わせ完了の状態です。

そして、いよいよ展示場所へ運び出しです。
折り曲げたりしたくないので、手順をみんなで確認中。

端からクルクルと巻いていきます。
ゆがまないように気をつけて!

中庭に運び出しました。
でも大きすぎて運びにくいことこの上なし。
ここで向きを変えることができずに立ち往生です。
結局、端をロープで支えて下ろすことにしました。

中庭へGO!

中庭に到着です。
これから、写真上部の中屋上に絵を引き上げます。
写真下部には1年C組が作ったペットボトル城が見えます。

何とか、中屋上に上げることができました。
これから、横巻きを縦巻きに直し、吊り上げるためのロープを接続します。

屋上から吊したロープを、絵につないでいるところ、
絵はまだ巻いた状態です。

展示の準備はまだまだ続いています。
写真の説明を一生懸命書いているのは、キサッチ。
結局、この日も7時過ぎまで残ってがんばりました。
※この日、地元のケーブルテレビ局が、この企画を取材に来てくれることが決まりました。
明日の吊り上げの作業などを撮影に来るということです。がんばらなくちゃ。
<9月29日・文化祭第1日>

さあ、いよいよ吊り上げです。
屋上班と中屋上班に分かれて、息を合わせて吊り上げていきます。
傾きのバランスなどは、声が良く通るキクが撮影ポイントから指示しています。

さあ、絵が見えてきました。
少し横風があって恐いです。

ほぼ全容が見えてきました。
改めてこうして見ると、でっかい!

上下と左右をしっかり固定して、完成です!
下の固定は、足場用の鉄管を数本置いて、ロープをしばりつけています。
左右は窓枠の支柱に固定しています。
このあと、全員で中屋上に行って、記念撮影しました。
みんな、ご苦労様!
こうして、2Aの壁画は完成しました。
残念ながら賞は取れなかったけど、多くのメンバーが充実感を感じることができたと思います。
最初は数人で始めた作業も、最後はほぼ全員が協力する形になりました。
大きなものを作るって、やっぱり楽しいです。
担任はいろんな仕事の掛け持ちで探しても見つからなかったり、突然あらわれて偉そうなこと言ったり、ほんとすみませんでした。
2Aのみんな、ありがとう!
で、来年何やる?
![]()